久し振りに長崎へ行って来た。思えば24年前にカミさんと旅して以来である。あの時も風邪をひいてカミさんに迷惑をかけた記憶があるが、今回も風邪気味でボーっとしていた。長崎とは波長が合わないのかもしれない。「長崎の鐘」は持ち歌の一つなのに……。永井博士への敬意が足りないのかもしれないナァ。 帰途に福岡空港で面白いエピソードに出会った。たまたまオーバードホールでの演奏会に向かうチェコフィルハーモニーの一行と同じ便であった。搭乗時間が来て、沢山の団員が和気藹々と乗り込んでいったのだが、最後に添乗者と思しき男女が「一人乗っていないようだ」とスチュワーデスと話し始めた。搭乗ゲートの通過者とチェックインをした人数とが合わないというのである。そのうちに「全員搭乗しているか一人ひとり確認しよう」などと言い出した。満席の搭乗客を名簿と照合するというのである。僕らはそれを聞いてほとんど崩れ落ちていた。幸いにも事態は直ぐに解決した。なんとチェコフィルのメンバーのひとりが搭乗ゲートの機械にチケットを通さずに乗り込んでいたのであった。そんなことがどうして起こるのか?それではチケットの無い者でも乗れることになったり、便を間違えて乗ることも起きるのではないのか?はたしてあの便に乗っていたのは全員最初にチェックインした客に相違無いのだろうか。僕の頭は混乱していたが、機内の関係者は「良かった、良かった。」と何事も無かったかのように落ち着きを取り戻し、やがて静かに離陸を開始していった。 いやぁ、さすがに九州はおおらかだ。細かいことにはこだわらないのだ!そのうちに通路に立ってる搭乗客も出始めて、乗車率120%!なんていう便も出て来るかもしれない。まぁいいか。
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