北朝鮮の核開発問題が緊迫の度を高くしている。寧辺の核施設再稼動を表明したことを受けて、アメリカはイラクと同様に武力行使が必要になる可能性があることを言及した。拉致問題といい核開発といい、北朝鮮はテロリスト体制だと言っていいと思う。我が国は国際世論を喚起したうえで毅然とした対応を取らなければならない。 ところで、僕が県議会にいた頃、議会運営委員会においてある議員と北朝鮮について激論をしたことがある。彼は日本、韓国、モンゴル、そして北朝鮮の4カ国で「東アジア非核平和地域宣言」を締結するように国に対して求める意見書を富山県議会で議決しようと提案したのであった。僕はそのあまりなノー天気さに驚いてしまった。当時から拉致の疑惑が言われていたし、1993年頃からの北朝鮮をめぐる核危機も深刻な問題であったにもかかわらず、その議員は真顔で北朝鮮を礼賛していた。僕は即座に「北朝鮮はまともな国家だとは思えない。核疑惑のある国と非核宣言をするなどと言う発想はナンセンスである。」と述べて反対した。もちろん彼の提案は通らなかったのだが、その後も数次にわたって同じ提案をしていた。 はたして今日、拉致というテロ行為を自白したうえに、アメリカに対しても場合によったら先制攻撃をするぞと言って威嚇している北朝鮮に対して、彼はどう評価しているのであろうか。県議会の場で無責任なことを主張していたことをどういうふうに説明するのだろうか。政治家として説明責任を果たすべきであろう。機会があれば聞いてみたい。
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