自衛隊の火力演習に行った。片道5時間のドライブは自分で運転したわけではないと言えさすがに疲れた。 演習会場につくと霧が低く立ち込め500メートル先もはっきりと見とおせない状況であった。そういう中で実弾の発射演習を披露してもとても着弾地点を見ることはできないので、せっかくの訓練ではあったが、模擬発射や演習用発射(音だけが轟く)による訓練となった。おそらく2万人はいただろう観客の中からはあちこちでブーイングの声が上がっていた。 僕の後列にいた人たちも「そんなことじゃ戦争に負けるゾ」とか「金を惜しむな」などといった怒声を浴びせていた。遠くから見学に来たことから来る苛立ちではあろうけれど、60才過ぎの人たちのあまりに程度の悪い態度に呆れてしまった。今の時代は大人の世代までもが馬鹿面で平気でクレームを並べ立てる時代なのだと再認識させられた。天候や自然現象に起因することまで仕様がないと受け止めることができなくなっているのである。実に嘆かわしい。そして、こう言う人たちに限ってしばしば権利ばかりを主張するのである。 一人でも多くの国民に自分たちの訓練模様を見てもらい、自衛隊に対する理解を深めてもらおうと準備を重ねてきた関係者の落胆は容易に想像できる。遊園地にでも来たような意識でいた人たちはさておき、せめて僕らは慰労の言葉を掛けてあげたいと思う。関係の皆さんご苦労様でした。
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