昨日開催された環境問題に関する環日本海協力会議に出席した。黄砂の問題が主要テーマであったが、大変興味深い内容であった 黄砂はタクラマカン砂漠やゴビ砂漠などから巻き上がった砂塵が遠くわが国や太平洋まで飛散してくる困ったものだと思っていた。ところが実態は若干ニュアンスが違っていた。初めて知ったが、黄砂の極めて微小な砂が核となって雨雲が形成されるのであり、わが国に雨をもたらすためにも黄砂の果たしている機能は大きいものがあるのだそうだ。また、この黄砂の数ミクロンという小さな粒に大気中の硫黄酸化物や窒素酸化物が付着することで場所によっては大気浄化作用を果たしているというのだ。 問題はその有害物質を取り込んだ黄砂がどこに舞い降りてくるのかということであり、それが蓄積されると人間社会にどのような影響がもたらされるのかという事である。最近指摘されているように現在中国では大気の汚染が問題化してきている。この中国の汚染物質をたっぷり付着させた黄砂が中国の大気を浄化した後でわれわれの頭上に降ってきたのではたまらない。 つまるところ、黄砂によって雨はもたらしてほしいが、汚染された雨では困るということである。 大変難しい問題だが地球規模の問題として捉えていかなくてはならないと思う。中国のみならずわが国を含めた東アジア全体の大気汚染の解消に真剣に取り組まなくてはならないということだ。もちろん海洋汚染も本質は同じ。環境問題に国境はないということか。環境問題の先進国である日本の果たすべき役割は大きいものがある。ガンバレ・ニッポン!
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