一昨日の総選挙の結果には驚かされた。自民党の圧勝振りにも驚いたのだが、それよりもそのことが数日前からマスコミの予測として流れており、かつ予測がかなり正確であったことに驚いたのである。 いわゆる劇場型の選挙がワイドショー的な報道によって加熱し、世論の流れや風が造られていったのだろう。さらに言えば、小泉総理の言う、改革を進めるのか止めるのかという二者択一を迫る主張は単純ではあるが説得力を持っており、また「命をかける」という古臭い言葉をも新鮮なものにしてしまうブレない姿勢が若者に信頼感を持って受止められたのであろう。今回小泉総理の獲得した票数が、小選挙区制を導入してからの全ての選挙区における獲得票数としては最高得票数を記録したことがそのことを証明している。 つまりこれからの選挙は2大政党制の流れの中で、白か黒かの選択を迫る強いリーダーシップを発揮できるようなキャラクターが求められるということか。そしてワイドショーがそれを煽ることで一定の流れが生まれてしまうと開票する前から結果が読めてしまう時代になるということか。 地方において旧来の選挙を経験してきたものとしては違和感を禁じえないがしかたがない。僕らのやり方であれほどの高い投票率を実現できたのかと考えてみれば納得もできるというものだ。そう遠くない日にアメリカのような大キャンペーン競争の選挙になるかもしれない。 もっとも土下座をしたり家族が泣いて見せたりする選挙よりは素晴らしいのかも知れない。
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