今回の民主党による「送金支持」メール問題は、あちらこちらで言われていることではあるが、お粗末の限りであった。未成熟な者が集まって騒動を起こした結果なのだからその他の議員や党員の皆さんには到底納得が出来まい。幼稚な議員が多いことの証である。 国会議員に若い世代がどんどん多くなっていること自体を否定はしないけれども、もっと人間社会を知るべきである。若い時代にこれでもかというくらいに遊んでおけば大概のことは理解できるものだと思う。未経験なことに対してもある程度の直感力が働くものだ。数多くの市井の営みに触れる機会を持っていれば人間の行動様式や思考パターンというものが少しづつ見えてくるものだ。そうしてはじめて喧嘩の仕方や交渉術が身につくのだと思う。前原代表の発言を追うにつれ、僕が四十代前半の頃はもう少しひねていたことを思わされる。おそらく彼は誰かに対して誤りを詫びたことが無い人なのだろう。ある意味では羨ましい。 もう一つ言わせてもらえば、彼の言葉の使い方に違和感を感じてならない。「確信」とか「確証」とかといった言葉を多用する点である。たしかに何かを「確信」することは彼の勝手ではあるが、手ごたえも無いのに「確信」すると言う言葉を使っているようで他人事ながら心配になる。この言葉はもっと重いものではないのか。「確証」にいたっては確実な証拠や根拠なしには安易に口にしてはいけない言葉であろう。したがって「確証」があると思っていたが、調べてみたらありませんでしたということは起こりえないことなのである。どうも、確度が高いという程度であっても「確信」や「確証」という言葉を使っているようだ。もとより誰かを信じることは素晴らしいことではあるが‥。 言葉の使い方で言えば、「お詫び申し上げたいと思う。」という最近当たり前に使われている言い方も気に入らない。(この言い方については以前にもどこかで書いた記憶があるが‥‥。)「お詫びします」とか「お詫び申し上げる」とかとどうして言わないのだろうか。「お詫び申し上げたいと思う」ではまだ詫びていないように僕には思えるのだが。こだわることではないのかもしれないが、なんとなく腰の引けた言い方のように聞こえてならないのだ。やはりあまり誤りを詫びたことの無い人なのだろう。 僕などはしばしば失敗したり誤りを犯したりしているだけに、やはり羨ましい。
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