師走に入ってもう12日目か。議会中ということもあり慌ただしく日が過ぎていく。あっという間に年末を迎えるのだろう。何時だったか、今年は足元を見つめ直して落ち着いて考えようなどと言っていた記憶があるが、結局はバタバタと走り続けた年だったなぁ。せめて今日からの20日間ほどは慌てずにやっていこう。
先般の記者会見で、今年は市政の進展も順調だったし、大きな災害もなくて良かったと話したばかりだが、昨日になってチョット嫌な事件が発生した。城址公園内の屋外ショーケースに展示してあった市所蔵のガラス作品が盗難にあったのである。ショーケースのガラス面が何かで割られ直径70cmの円形状の穴が開いており、その穴から作品が持ち去られたと考えられている。高さが55cm、重さが20kgという作品を闇夜に乗じて運んだものか。許せない犯罪だ。 市は多くのガラス作品を収集しており、それをストリートミュージアムと称して公園や歩道上に設置したショーケースを使って展示している。現在大型のショーケースは11基設置されているのだが、そのうちの一基が被害にあった次第である。日ごろからきれいな街並みの創出を図り、様々な取り組みをしてきている。今年からは街灯にフラワーバスケットを設置したし、また冬季のイルミネーションをLEDを使った大規模なものにするなど明るく華やいだ都心を作りたいと取り組んでいる最中である。ガラス作品の街頭での展示も都心の魅力創出の一つの仕掛けなのである。その展示作品が被害にあうということは富山市のまちづくり全体が被害にあったものだと言っても良いと思う。今朝から情けなさに囚われて少しばかり落ち込んでいる。富山市民には街頭の芸術作品にいたずらをしたり破壊したりする不心得者はいないと信じて来ただけに裏切られたような思いである。せめて作品の魅力に惹かれて愚行を犯したのだと信じたい。花泥棒のような犯罪であって欲しい。換金するのが難しい個性的な作品だけに金目当ての犯行ではなかろうと思う。後は警察の捜査に期待するしかないのだが、作品が無事に戻ることを願わずにいられない。心が寂しくなる事件で今年を終えたくないなあ。
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