コンビニなどで酒類を買う際に、年齢確認のためにレジの画面にタッチすることのばかばかしさと滑稽さを以前に書いたことがあるが、最近お洒落な年齢確認の出来事があったので紹介したいと思う。 舞台はサンフランシスコのあるイタリアン・レストラン。有名店らしく僕らの入店時にはほぼ満席という盛況ぶり。やがてウェイターがメニューやワインリストなどを届けてくれて僕らは早速にメニュー選び。その際に同行の女性が隣のテーブルで若い男女がパスポートの提示を求められていることを認めた。アルコールを注文したと思われる日本人と思しきカップルが提示していた。それを見ていた同行女子は「私は今、パスポートの写ししか持っていないんだけど…。」とのたまった。「いやあ、貴方にはパスポートの提示は求められないでしょ。」と我々同行者は一斉に口にしていた。(ちなみにカリフォルニア州では飲酒年齢は21歳以上とのこと)「それもそうね」と言いつつ30歳代の女子は若干寂しそうに見えた。面白いのはここからである。同行の白人男性がすっと席を立ったかと思うと店の奥でウエイターとひそひそ話。その後、僕にウインクしながら戻ってきた。やがて注文した赤ワインのボトルのテイスティングをした後、型どおりに各自のグラスにワインが注がれた。くだんの女子の順番になったところで、ウエイターが彼女に「Do You Have Passport?」と聞いたのであった。僕らは同行者の機転の利いた対応に大いに盛り上がった。もちろん彼女はにこにこしながらパスポートの写しを開いて見せたのだった。何となくそんな彼女が20歳代前半に見えたのは僕だけだったろうか。お洒落で楽しい年齢確認のお話でした。
|