平成22年3月24日
 22日に行われた選抜高校野球大会の一回戦で負けた島根県の私立開星高校の野々村という監督の発言はあまりに酷い。負けた相手校が特別枠で出場していたことから「21世紀枠に負けて末代までの恥。」などと言ったという。とんでもない思い上がりである。野球に限らず中学や高校におけるスポーツは教育の一環であろう。仮に甲子園における高校野球大会が国民的な行事であるにしても教育的であるべきことは当然のことだ。仮にそれが自由な建学の精神に基づく私立高校だとしても、監督が相手を侮辱するような発言をすることは許されないものだ。そしてそれは勝者を侮辱するだけでなく、自らが指導しているチームや教えている生徒全員を侮辱していることに他ならない。美術の教師だとのことだが、こんな手合いが教師として勤まっている学校の校風が知れようというものだ。高野連に対して釈明する前に、校長が相手校に詫びに行く前に、まず学校がすべきことはこんな程度の悪い教師を解雇することじゃないのか。底流として流れている勝利至上主義を改めるべきである。負けて学ぶことを知るべきである。
 謝罪会見の様子をユーチューブで見たが、詫びるという姿勢はまったく伝わってこない。不遜を絵に描いたような人物である。美術教師だもの絵に描くのは得意ということか。この監督に指導されていた生徒の諸君には、世の中にはいろんな人間がいるのだということを知る良い機会だったと思って欲しい。せめてそのことを学んで欲しいと思う。
 
平成22年3月9日
 1日に始まった今議会もちょうど中間点と言ったところ。今日は一般質問の2日目であった。僕が答弁する機会が少なくて寂しい感じ…。
 ところで、同一の課題について複数の議員が質問することはよくあることだ。したがって質問内容が似てしまうということは当然にして起きる。あるいは、質問につなげる語りの部分についてもよく似た内容になってしまうことが起きることもある。みんな勉強熱心で、類似した資料を集めて読み込み、そのうえで質問の文章を作るのだから、ある意味当然のことだと言えよう。そもそも同じ趣旨を伝えようとするとよく似た文章になってしまう特性が日本語にあるのかもしれないなあ。そんなことを思わされたのが本日の議会であった。参考までに、下記の如し。人間の考えることは相似するということだ。勉強になります。

A議員の質問文から抜粋
「地方公共団体の入札は、一般競争入札についても総合評価方式の採用などの改革が進められてきていますが、一方では低入札価格の問題によって下請けの事業者や業務に従事する労働者にしわ寄せがされ、労働者の賃金の低下を招く状況になってきています。」

B議員の質問文から抜粋
「公共団体の入札は、一般競争入札の拡大や総合評価方式の採用などの改革が進められている一方で低入札価格の問題によって下請けの事業者や業務に従事する者にしわ寄せが行き、労働者の賃金の低下を招く状況になってきていることも事実だろうと思います。」
 
 




平成22年3月3日
 チリで2月27日に発生した大地震の被害がすごい。倒壊した建物や崩れ落ちた橋や道路などの被害もすごいが、略奪が横行しているという報道から伝わってくる人心の被害がすごいと思う。食料品を奪うだけではなく、家電製品やガソリンを奪いあっている映像を見て驚いてしまった。軍隊が出動して治安の維持にあたっているようだが、本当はその部隊の力は被災者の救出にこそ向けられるべきものだろう。このままでは助かる者も助からなくなるに違いない。こういうときこそ人心が安定していることが重要だとつくづくと思わされる。
 以前に発生した中国四川省での大地震の際にも似たようなことが報道されていた。先のハイチの地震にいたっては、混乱に乗じて子供の誘拐や人身売買まで起きたという報道があった。いったい人間世界はどうなってるんだ!!世も末とはこういうことを言うのだろうなあ。
 背景にあるものは社会の後進性や貧困ということだろう。なによりも民族性の違いというものを忘れてはならない。例えば阪神大震災のときにわが国において略奪が発生しただろうか。決してそんなことはなかった。一方、数年前にイギリスの北海沿岸で貨物船が難破したときには海岸に漂着した商品を多くの市民が持ち去っている映像が報道された。占有離脱物の横領である。先進国であるイギリスでもこういうことが起きる。民族性の問題だと思う。
 日本人はこういうときにも整然として並び、水や食料を分け合い、お互いに助け合う、そういう民族なのである。決して略奪など起きない。それどころか全国から救援に向かう国柄なのである。
 わが国政府が派遣しようとした医療チームの入国をチリ政府が断ったというニュースに首をかしげてしまったが、あまりにみっともない状況を見せたくないということか?…。
 そう言えば、以前、田中康夫氏が書いていた本に興味深いエピソードがあった。阪神大震災の際に、イトーヨーカドーは店内にあった食料品を近所の被災者に緊急に無料配布していてのに対して、ダイエーはしっかり消費税込みで販売していたというのだ。真偽のほどは分からないけど…