平成30年4月23日
 一昨日、新宿御苑での桜を見る会のあと1人で横浜美術館に行ってきた。「ヌードNUDE−英国テート・コレクションより」を鑑賞したかったからである。ロダン作の大理石像「接吻」には圧倒させられた。しばらく動けなかったほどだ。今夜にも買った図録を見ながらあの場の空気を思い出してみたいと思う。
 美術館に着いて受付で入場料1600円を払う際に一万円札を出してお釣りを待っていたらふと「65歳以上 1500円」という記載があることに気づき、知らずに「あの…、65歳なんですけど…」と口にしていた。去年の8月に65歳になって以来、初めてシニア料金で支払いをしたのだった。別に100円が惜しかった訳じゃないけれど…。少し気恥ずかしくはあったけれど、ついにシニア料金で払ったのである。別段理由は無いのだけれども、しばらく感慨に浸っていた。僕の後にやってきた男性3人組は最初から躊躇することなく「シニア3人!」と言って支払いをしていた。僕も早く慣れなきゃね。

平成30年4月8日
 過日、楽しく美味しく夕食を楽しみ、気持ちよくお酒を飲んで満足して床についたのに…、深夜に強い腹痛で目が覚めてしまった。だましだまし何とか眠ろうとしたのだが痛くて眠れない。悪いものを食べたのかと思い2度ほどトイレで無理やり吐こうとしてみたり排便しようとしてみたのだが下痢をしている訳じゃない。吐き気がする訳でもない。とにかく痛い。過去に経験したことのないような痛みだ。僕は我慢強い方なののであまり痛みで大騒ぎするタイプではない。それでもあまりの腹痛で眠れないまま市民病院に逃げ込んだ。いろいろと検査してもらった結果、分かった結論は……、なんと胆石であった。ドックの検査で何年も前から胆のうに胆石があることは知っていた。いつか騒ぐことになるかも知れないと言われていたのだが…。ついに騒いだのである。鎮痛剤の点滴をしてもらい眠っているとやがて痛みもなく目が覚めた。不思議なことに治療らしきことを施す前に痛みが消えていたのである。医師によれば、臓器の隙間で騒いでいた小さな塊が何かのひょうしに外れて流れて行ったのだろうということだ。人体は不思議なものだと思わされた。これも一つの治癒力ということか。そうは申せ、僕の胆のうには今も胆石がこびり付くように存在するのだ。それがいつ動きだし激しい痛みをもたらすか分からない。例えば海外に出張している時に暴れだしたら大変だ。胆石持ちだと、痛くてのたうちまわりながら英語で言えるはずがない。そもそも胆石を英語でなんて言うのだろう…。いずれにしても大切なことは予防的措置をすることだ。近いうちに、日程を調整して予防的胆石除去処置をすることとしたい。真剣に考えなくては……。
 
 ところで、胆石の処置の際に、点滴その他の処置をしてもらった感謝に耐えない看護師の女性の苗字が僕にとっては大変に珍しいものであった。僕は若い頃からユニークな苗字に関心があり、地域性との関連に強い興味を持っている。だから珍しい苗字の人に出会うと、不躾にもご出身はどちらですか、などと聞いてしまうという悪い性癖がある。堪えられないような痛みに襲われながらも、僕は彼女の珍しい苗字に魅かれて話しかけていた。何という苗字なのか。良く考えてみれば不思議でもなんでもない苗字である。でも今までに出会ったことのない苗字なのだ。何と「後田」というもの。そうかなっと思って「うしろだ?」と聞くとそうだと言う。珍しい苗字だ、初めて出会ったと思う。「うしろだ」ねえ。
 ちなみに、前田や中田は普通にある。上田や下田も。横田や奥田もある。そもそも山田や村田や森田がある。稲田もあれば粟田、稗田、種田、草田もある。金田も針田もある。飛田というのもある。薄田、肥田という知人もいる。川田、沼田を忘れてもいけない、(きりがないのでこれ位にして…)。いずれにしても、苗字ウォッチャーの僕にしても初めて出会った「後田」である。彼女は福井の人だということだ。福井の苗字か…、しっかり覚えておこう。
 さて、ウシロダとマエダが結婚したらナカダになるのかねぇ。ウシロダとナカダが結婚したら…、ナナメウシロダだったりして…、えへへへへ。僕はこういうふうに大切な苗字を遊び心で崩しながら楽しんでいる不心得者なのです。申し訳ありません。でも、言葉遊びは楽しい。とは申せ、彼はどこに…? 君のウシロダ! なんていう程度の悪いことは言いませんよ。
 

平成30年4月4日
 県立図書館の奥にあるエドヒガンザクラを見てきた。相変わらずの堂々とした威容をほこる桜である。自分が住んでいる呉羽地区にありながらこの桜の存在を20年くらい前まで知らなかった。20年ほど前のこの時期に、ある先輩県議から教えてもらい一緒に見に行った。その威容に圧倒された記憶がある。以来、毎年松川べりの桜が散り始めるころにこの桜の下まで足を運ぶこととしている。市内でこれほどまでの桜木の存在を知らないので、言い過ぎかもしれないが富山市で一番の桜だと言わせていただきたい。そして毎年この樹の下で茨木のり子さんの詩「さくら」を思い出している。はたしてあと何回満開のこの桜木を見ることができるのだろうかと考えさせられるのだ。何年か前のゴールデン・ウィークに、茨木さんの詩集を携えて弘前まで桜を追いかけて行ったことがある。桜の散り際の儚さがそうさせたのだろう。よくぞ桜花を愛でる日本人に生まれけり、と思う。
 

話しが変わるが、ポケトーク(POCKETALK)という名前のポータブル翻訳機を買った。縦が約10㎝、横が約6㎝、厚さが約1㎝という大きさで大変軽いものだ。インターネットに接続して機能するため、Wi-Fi環境下でしか使えないのだが驚くべき性能である。例えば日本語と英語との翻訳の場合、このポータブル器に向かって日本語で話すと瞬時に英語に翻訳された音声が流れる。当然ながら、英語で音声入力すると日本語が流れる仕組みである。いろいろ試してみたが翻訳の精度が高く実用にも耐えれると思う。長文は無理としても、日常の会話には対応できそうなので海外旅行に持っていけば役に立つだろう。なんと61もの言語に対応しているそうだから英語があまり通じない国や地域に出かけるときには大変に有用だと思う。来週、バリ島から訪問団が来るのでレセプションの際に使ってみることとしたい。はたしてどうなることやら。