平成15年1月31日
 歳をとると食べ物の嗜好が変わるということがある。最近は酒の好みも少しづつ変わってきたみたいだ。それが進化なのか退化なのかは分からないけれど、確実にいろいろな部分で変化が生じている。
 先日上京した折にも、自分の心の動きの変化に気づいて「おやっ?」と思った。その日、東京から見える富士山は素晴らしかった。モノレールの中で思わず声を上げたくらいだ。そしてその瞬間に僕は目の前の富士山をカミさんに見せてやりたいと考えていた。そこで「おやっ?」となった訳だ。と言うのも、以前からこんなときには先ずは子供達にその光景を見せてやりたいと感じたものだったからである。それがこの時にはカミさんのことを想起していたのだ。無意識に子供の成長振りと老後の二人暮しを思っていたのかもしれない。そんな心の動きが面白かった。しかしこれも歳を重ねたことによる変化の一態様なのだろう。
 今日はカミさんが上京している。はたして富士山はどんな顔を見せているのだろうか?もっともカミさんが富士山に感動したとしても、僕のことを思い出してくれるとは限らない……。1人で行ったことがないのに上京したのだから風景を楽しむ余裕などないといったところだろう。困っていなければ良いのだが。
平成15年1月22日
 最近、外国人による犯罪が頻発している。正確には外国人によると思われる、と表現すべきなのかもしれない。いずれにしても物騒な世の中になってきた。目撃者がいても日本人を識別するのと違い、人相などを上手く説明できないうえに、沢山の外国人の中にまぎれると特定しにくくなるという問題がある。結果として検挙が難しく、模倣犯が増えるということになる。
 もとより日本にも押し込みなどという犯罪はあった。現在も外国人による強盗事件以上に日本人によるそれが多い。しかし強盗事件の態様には特徴的な差がある。日本人の押し込みというのは大概の場合1人で実行されるのに対して、最近報道される外国人による強盗事件は4、5人によるケースがもっぱらである。複数人が突然入り口やガラス窓を壊して侵入し、部屋にあるネクタイなどで家族を縛ったうえで現金を奪取して逃走するという手口てある。本当に物騒だ。そのうちに馬鹿な青少年が模倣を始めるかもしれない。不法入国者の徹底した対策と拳銃や麻薬を含めた水際対策が喫緊の課題である。耳障り良く「国際交流」などと言っているだけでは解決できない問題だ。
平成15年1月9日
 新年を迎えたと思ったら、あっという間に10日程が過ぎようとしている。仕事始めにかけて大雪が降ったが、お屠蘇気分を払拭するのにはちょうど良い緊張感を持たせたと思う。おかげで完全に仕事モードに戻ることができた。今年も酒席が続くが酒量を抑えて行こうと思う。ところで昨日、今日と久し振りに快晴であり、立山連峰の雄姿が素晴らしい。こんな日には富山に生まれて本当に良かったと思う。世界中のどこにも負けない絶景だ。特に太陽が沈む直前、夕日を浴びて赤い姿を見せていたものが段々と明るさを失っていき、最後は黒いシルエットに変化する様を見るのが好きだ。できれば今から外に出てずっと立山を見ていたい気分だ。内緒で早退しようかな?